アサーティブコミュニケーション

アン・クレシーニ

皆さん、こんにちは!アンちゃんです。

4月になりましたね。私は、大学教員になってから、22年も経ちました。時間が経つのは本当に早いですね。新人の頃が、まるで昨日のことのように感じます。当時の私は27歳でした。担当する学生は20歳でした。年が近かったので、よく一緒にカラオケに行ったり、飲み会をしたりしました。

一方、1年生に目を向けると、自分の長女と同い年です。私が北九州に来た時、彼らのほとんどはまだ生まれてなかったです。

私は気持ちの上では27歳のままですが、やっぱり、鏡に写っている自分の顔を見ると、27歳ではない現実にすぐ気づかされます。笑笑。

本職は、市立大学の工学部生に英語を教えることですが、週に1回、近くにある看護学校で非常勤講師をしています。この仕事を始めてから5年が経ちますが、去年から2年生向けの医療コミュニケーション授業を6回、担当することになりました。

この授業は、1年生向けの授業と違って、完全に日本語でやります。1年生の授業では「英語」と「やさしい日本語」によるコミュニケーションの方法を教えますが、2年生の授業では、医療現場でより良いコミュニケーションをとるための対策を教えています。その中心は「アサーティブコミュニケーション」です。

「アサーティブコミュニケーション」とは、自分の感情を大事にしながら、相手のことを尊重してコミュニケーションを取ることです。

日本は、相手を敬う文化なので、なかなか自分の感情を大事にしてコミュニケーション出来る人はいないと思います。でも、ずっと相手のことばっかりを考えると、モヤモヤする気持ちが生まれます。その気持ちを我慢すると、さらにモヤモヤします。このように相手のことを大事にするあまり、自分のことを後回しにするスタイルは「非主張的」と呼ばれています。特徴としては「なんでもいい」「まかせる」「大丈夫だよ」「いいよ」といった表現が多いことです。

一方、相手のことをあまり考えないで、とりあえず、自分が言いたいことを最優先にするスタイルは「攻撃的」と言います。攻撃的な人は主張がとても強くて、自分の意見や思いを押し付ける特徴があります。

「非主張的」そして「攻撃的」なコミュニケーションスタイルはどちらも人間関係のトラブルに繋がります。この二つの中間に位置する「アサーティブコミュニケーション」こそ、医療現場でのゴールです。

上下関係が大事にされている日本社会では、自分の立場によって「非主張的」か「攻撃的」になりがちだと思います。医療現場ではこれによって人間関係のトラブルが発生しやすいです。

  • 先輩看護師と後輩看護師
  • 医者と看護師と薬剤師
  • 看護師と患者さん

医療現場には様々な人間関係があります。すべての医療従事者、患者さん、ご家族にとって、「心理的安全性」を高めることはとても大事です。そのための鍵のひとつが、「アサーティブコミュニケーション」だと思います。

今年、看護師になる44人と一緒に2ヶ月かけて「アサーティブコミュニケーション」について考えます。私は教師ですが、この授業によって、私自身も今よりコミュニケーションをうまく取れる人になれるよう精進します。

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